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文化財を法人がリノベーションして活用するプロジェクトが、栃木県宇都宮で始動!!

 

 

江戸時代。かつて宇都宮を治めていたのは、戸田家8万石。

日本に名だたる交通の要衝であったこの地には、 中世フィンランドに匹敵する経済力があった。

そんな戸田藩藩主の離宮「御山屋敷跡」を地元の会社が活用する。

栃木県の会社、株式会社リアンコーポレーションは本社および併設カフェを旧宇都宮藩の離宮 御山屋敷跡に移転させた。

 

 

宇都宮藩戸田氏の離宮「御山屋敷跡」について

 

 

 

御山屋敷とは宇都宮藩主戸田氏別邸の通称。

1731年藩主戸田忠真による拡張により9000坪(約30000平方メートル )をこえる敷地面積を誇る敷地となった。

田川のほとり、 現在の旭陵橋を越えた丘は、 木々が生い茂り、 四季折々に花が咲き、 周囲を一望に見渡せる宇都宮第一の景勝地といわれていた。

遠くは筑波山を見渡すこともでき、 五街道が奥州街道と日光街道に分かれる いにしえのハブステーション宇都宮が誇る史跡の一つ。

 

普段は敷地に入ることができなかったものの、 毎年2月の初午の日に限って一般に開放され、 庭園内にあった稲荷、 八幡の社に参拝することができた。

現在でも土地の方によって社の保存が行われている。

 

 

<五街道とは>

徳川幕府によって整備された当時から世界最大の都市であった江戸を起点とする経済の大動脈。

京都へ向かう東海道・中山道。 東北へ向かう奥州街道。 山梨を通り長野県下諏訪へ向かい中山道と合流する甲州街道。

宇都宮から奥州街道と分岐し日光へ向かう甲州街道がある。

この五街道が交わる宇都宮・下諏訪・大津は当時から交通の要衝として大変な賑わいを見せた。

 

 

「LIEN BASE」のコンセプトは日本文化のリブランディング。

施設内にはカフェスペース「LIEN CHAYA」があり、 日本を代表する華道家 大谷美香氏の作品を眺めながら、 古くは離宮であったこの地の歴史とエッジの効いた日本文化に思いをはせることができる。

華道家 大谷美香氏

また大谷氏にはこの度、 リアンコーポレーションのメインビジュアルにもご協力いただいた。

住宅を器ととらえ、 そこで暮らす方々の人生を華に例えたビジュアルとなっている。

このビジュアルなどはロードサインやホームページ等で順次公開予定。

 

 

華道家 草月流一級師範理事 大谷美香 氏

1968年生まれ。 聖心女子大学卒。

以来初代蒼風家元の故直門富田双康先生に師事。

いけばなインターナショナル会員。

今回リアンコーポレーションが掲げる「おもてなし」のコンセプト・日本文化をリブランディングするというプロジェクトに賛同しコラボレーション。

2018年、 生け花界を舞台にした連ドラ「高嶺の花」(日本テレビ系放映、 石原さとみさん主演)で、 生け花監修を行い、 劇中に登場する全174作品の生け花を自ら制作し話題に。

2019年には、 Netflix配給リドリースコット氏制作総指揮のハリウッド映画「アースクエイクバード」で生け花を担当。

数多くの映画、 ドラマ、 CMで、 登場人物の心情を映し出すオリジナル性の高い生け花を制作し続けている。

そのイノベーティブで芸術的な表現は多くの見る人の心をつかみ、 新しい日本文化の真骨頂といえる。

英語でも指導しているため、 外国籍の方々との交流も多く機会があれば世界中に飛び、 「いけばなの素晴らしさ」を見ている方と共有したい一心でデモを行う。

これまでにオーストラリア、 アメリカ、 中国、 インド、 イタリア、 チェコ共和国などでデモとワークショップを開催する。

気さくな人柄から芸能人へのいけばな指導をテレビ番組や雑誌で行うなど、 メディアへの露出も多い。

いけばなと他分野の芸術とのコラボに意欲的で、 これまでにファッションブランドのプレス発表会への会場装飾、 バーチャルリアリティーでのいけばなプログラムの監修を担当するなどもしている。

2019年には、 郷ひろみさんのコンサートで、 歌と生け花のコラボを実現。 ダンサーと共に舞台上で踊りながら巨大な作品を制作し話題となった。

 

【大谷美香氏 アトリエSOKA】

ホームページ: https://www.atelier-soka.com/index.html

インスタグラム: https://www.instagram.com/mikaotani_flowers/

フェイスブック: https://www.facebook.com/mika.otani.180

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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