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LEXUS DESIGN AWARD 2019入賞作品発表!デザインとテクノロジーで次世代のライフスタイルを提案する6作品を選出

 

 

本年度は、 テクノロジーの活用によりアイデアを次の次元へと引き上げ、 私たちの生活を直接的に向上させうるパワーを持った、 革新的なデザインソリューションが受賞作品として選ばれた。
受賞作品のテーマは、 海洋汚染の新しいソリューションやエネルギーを再利用するデバイスの開発、 災害に適応するデザインなど、 環境を背景とした取り組みに関するものが多くを占める結果となった。

 

 

通算7回目を迎える本アワードに対し、 世界65ヶ国/地域から1,548点、 うち日本国内からは103点の応募があり、 総応募数は昨年に引き続き過去最高を記録。
入賞作品を選定するにあたり、 2018年12月に審査会を実施。 今回も世界的に著名なクリエイターやデザイナー陣により審査が行われ、 本アワードの審査基準となる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、 「Innovate(革新をもたらす)」、 「Captivate(魅了する)」をいかに具現化しているか、 という点が評価された。

プロトタイプ制作期間中、 入賞者はメンター陣からプロトタイプ制作の継続的なサポートを受けることができる。

また、 完成したプロトタイプは2019年4月8日(月)よりイタリア・ミラノで開催される「ミラノデザインウィーク2019」のLEXUS会場において展示される予定だ。

 

 

 ◆LEXUS DESIGN AWARDについて

2013年にdesignboomの協力のもと創設されたLEXUS DESIGN AWARDは、 世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際的なデザインコンペ。

よりよい未来を形成する力を持った作品を制作するデザイナーやクリエイターを支援することによって、 社会に貢献するアイデアを育むことを目的としている。

同賞は、 世界的に認知された一流のデザイナーをメンターとして、 提案したデザイン案のプロトタイプ化に取り組む貴重な機会を6名の入賞者に提供し、 入賞作品デザイン界でも最大級のイベント、 ミラノデザインウィークで展示される。

 

 

◆LEXUS DESIGN AWARD 2019 受賞作品概要

 

作品名:Algorithmic Lace 

受賞者名:リサ・マークス(アメリカ)

3Dのレースを作る新しいメソッドを用いて製造された、 乳房を切除した人のためのカスタムメイドのレース製下着。

乳房切除手術後に多くの方々が抱く下着への不快感を取り除き、 彼女たちの新しい人生に自信を与える可能性を秘める。
持続可能なものづくりを支援する方法を、 手芸とアルゴリズムデザインを組み合わせることで模索するインダストリアルデザイナー。

パーソンズ美術大学で美術学修士号を取得。

現在、 ジョージア工科大学で教員を務める。

 

 

作品名:Arenophile 

受賞者名:レザン・ハソグル(トルコ)

“Arenophile”とは様々な砂を集め研究する人を意味する。

砂漠の砂とガラスなどの様々な物質を混ぜ合わせ複合材料を生成し、 豊富な天然素材であるが産業活用できていない砂漠の砂の可能性を探る。
ロンドンに拠点を置くプロダクトデザイナー。 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート卒。 彼女のデザインアプローチはデジタルツールを組み合わせた非常に実践的なものである。

自然現象から着想を得た研究と実験に焦点を当て、 プロセスや素材を探求することにより、 文化的ニュアンスを具体的なオブジェクトに変換する方法を模索している。

 

 

作品名:Baluto 

受賞者名:ジェフリー・デラ・クルス(フィリピン)

地震や台風に伴う洪水被害が大きな懸念である低地の解決策として、 突然水位が上昇しても居住し続けることができ、 ユーザー自身が組み立てられる住宅システムを提供。
フィリピン、 バギオのセントルイス大学 建築学部卒業。 フィリピンの建築デザインは先住民族の家屋の形状や、 材料、 構造からインスパイアされたものであると考え、 民族建築の更なる発展を目指し研究を続ける。

 

 

作品名:Green Blast Jet Energy 

受賞者名:ディミトリ―・バラショフ(ロシア)

航空機が離陸する際に噴射する膨大な風力を収集し、 空港で活用が可能な電力エネルギーへ変換する発電装置。
バウマン記念モスクワ国立工科大学卒業、 在学中は工業デザインを専攻し、 現職はインダストリアルデザイナー。 快適さと合理性を重視し、 ユニークで革新的なアイデアを提案する。

 

 

作品名:Hydrus 

受賞者名:シュージャン・ユアン(中国)

沖合の重油流出事故に対する応急回収装置。

重油回収にかかる多大な労力と時間を遠隔操作により効率化し、 内蔵されたスキマーや分解菌を用いて迅速に海上の油を回収・分解する装置。
アモイ理工学院卒のプロダクトデザイナー。

社会に役立ち生活を有意義にするデザインを追求し、 まだ世の中にないプロダクト開発に尽力している。

 

 

作品名:Solgami 

受賞者名:Prevalent ベン・バーウィック(オーストラリア)

太陽光の反射を室内に取り込むことによる照明効果と発電効果を兼ね備えたブラインド。 プライバシー保護に加え、 その形状に折り紙の幾何学模様を採用することで、 都市の居住者に外部環境をより身近に感じさせ、 生活に寄り添う装置になることを目指している。
社会的空間と空間テクノロジーに焦点を当てている設計会社Prevalentの経営者。 先進的なデザインを専門とし、 東京大学でフェローとして研究を続け、 工学研究科で修士号を取得。 現在はシドニー大学で教員として建築学を教えている。

 

 

◆審査員プロフィール

デイビット・アジャイ(Sir David Adjaye)建築家
建築事務所アジャイ・アソシエイツ設立者

タンザニア生まれ。 建築材の独創的な使用や高度な彫刻能力を活かし、 芸術家としての感性とビジョンに富んだ建築家として高く評価されている。

2017年にはエリザベス2世によって大英帝国勲爵士(ナイト)に叙任され、 TIME誌の「2017年、 世界で最も影響力のある100人」のひとりとして紹介された

 

 

パオラ・アントネッリ(Paola Antonelli)
ニューヨーク近代美術館(MoMA)、 建築・デザイン部門シニアキュレーター

1994年よりニューヨーク近代美術館(MoMA)勤務。 現在、 研究開発部門責任者であると同時に、 建築、 デザイン部門のシニアキュレーター。

展覧会のキュレーション、 執筆、 講演会など世界中で活躍。 カリフォルニア大学ロサンゼルス校、 ハーバード大学院デザイン科、 ニューヨークのデザインスクール「MFA Products of Design」で教鞭をとる。

 

 

ジョン・マエダ(John Maeda)/テクノロジスト
オートマティック社コンピュテーショナル・デザイン+インクルージョン部門グローバルヘッド

デザインとテクノロジー産業を牽引するアメリカ人実業家。 グーグル社の先進テクノロジー・プロジェクト(ATAP)のメンバー、 世界経済フォーラムが組織する「新しい成長モデル」に関するグローバル・アジェンダ・カウンシルなどを歴任。 直近では、 イーベイ(eBay)社のジョン・ドナヒューCEOのアドバイザーを務めた。

 

 

澤 良宏(Yoshihiro Sawa) / Lexus International President

京都工芸繊維大学意匠工芸学科卒業。 1980年入社。 カローラなどの小型車外形デザインを担当。 米国駐在、 内外装デザインを経て、 異色のデザイナー出身チーフエンジニアとして、 アイゴの開発を担当し、 2017年4月にLexus International Presidentに就任。

 

 

 

◆メンター プロフィール

ハイメ・アジョン(Jaime Hayon)/
アーティスト、 デザイナーアジョン・スタジオ設立者

1974年生まれ、 マドリード出身のアーティスト・デザイナー。 彼の芸術性は最初に「Mediterranean Digital Baroque」や「Mon Cirque」などのインスタレーションで発揮された。

洗練されたオブジェなど、 幅広い分野で実績がある。 その他、 世界中の主要ホテル、 レストラン、 ミュージアム、 リテールショップなどのインテリアデザインも多数手がけている。

 

 

ジェシカ・ローゼンクランツ(Jessica Rosenkrantz)/ アーティスト、 デザイナー、 プログラマー
ナーバスシステム共同創立者、 クリエイティブ・ディレクター

2016年からはMITでデザインの教鞭をとっている。 ローゼンクランツの作品は、 『WIRED』『ニューヨーク・タイムズ』そして『ガーディアン』など数多くのメディアに取り上げられ、 さらにニューヨーク近代美術館(MoMA)、 クーパーヒューイット国立デザイン博物館、 そしてボストン美術館などの常設コレクションに収蔵されている。

 

 

重松象平(Shohei Shigematsu)/建築家
OMAニューヨーク、 パートナー兼ディレクター

ケベック美術館やマイアミのファエナ・アートセンターなどの文化施設の設計を手がけたほか、 蔡國強、 マリーナ・アブラモヴィッチ、 カニエ・ウェストなどのアーティストとのコラボレーションを行ってきた。 現在、 サンフランシスコ、 ニューヨーク、 マイアミにおいて高級高層ビルを、 そしてサンタモニカにおいて複合施設のデザインに着手している。

 

 

セバスチャン・ロング(Sebastian Wrong)/ デザイン・ディレクター
エスタブリッシュド&サンズ、 デザイン・ディレクター

 

エスタブリッシュド&サンズ(Established & Sons)のデザイン・ディレクターであり、 数々の賞を受賞しているプロダクト・デザイナー。デザイナーとしては、 家具、 照明、 アクセサリー、 ギャラリープロジェクトなど、 幅広い分野で成功を収めているほか、 製造業者としては、 コンテンポラリーデザインの分野で注目される様々なクリエイターとコラボレーションしている。

 

 

会場では入賞者によるプレゼンテーションと最終審査が行われ、 プロトタイプ6作品の中から「LEXUSDESIGN AWARD 2019」のグランプリが決定されます。

LEXUS DESIGN AWARDの詳細に関しては、 下記サイトを参照ください。
ホームページ: https://lexus.jp/brand/lexus-design/design_award/
公式ハッシュタグ:#LexusDesignAward
ミラノデザインウィーク2019でのLEXUSの出展内容の詳細は2月中旬にLexus International公式ホームページで発表予定です。

*1:LEXUSが革新的なアイデアで豊かな社会やよりよい未来を創造する気鋭のクリエイターを発見し、 育成・支援
することを目的に2013年に創設した国際コンペティション。 今回で通算7回目を迎え、 例年全世界から多数の応募を集めるなど、 注目を集めている。
*2:LEXUSのブランド体験スペース「INTERSECT BY LEXUS」第3の拠点。 2018年11月16日に米国・ニューヨークにオープンした。
*3:「Salone Del Mobile Milano(ミラノサローネ)」としても知られる世界最大のデザイン展示会。 家具、 ファッション、 テキスタイルなど、 多くのカテゴリーにおけるブランドやデザイナーによるイベントや展示が一挙に開催される。

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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