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ニューノーマル時代の忘年会とは? キーワードは「安全な店選びと参加者への周知」

 

忘年会やクリスマスパーティなど飲む機会が一年でもっとも多い季節が近づいてきた。

しかし、今年はコロナ禍で忘年会を見送るという声も少なくない。

そこで、「今年の忘年会をどうされるのか?」をアンケートし、コロナ禍でも安全に忘年会を楽しむための幹事の工夫を整理してみた。

 

5割が飲食店で忘年会を実施予定

新型コロナウイルス感染の第3波で一部の地域で感染者数が増加しているため、接待を伴う飲食店の利用や大勢での飲み会を控えるようにと要請されている。

こうした対策に協力するのは当然だが、そのうえで仲間と一年を振り返って慰労し、新年に向けて英気を養う忘年会を開催するのは有意義なことだ。

 

特に今年はリモートワークが拡大し、職場内外のコミュニケーションが大幅に減少。

リモートでもある種の仕事は支障なく進められることがわかったが、個々人の微妙な変化への気づきや組織が目指している方向の共有などの面は、知らず知らずのうちに薄くなっていることもありそうだ。

今年の忘年会は決して不要不急とは言えないのではないか。

では、酒好きの方たちは、今年、どれくらいの方が飲食店での忘年会への参加を想定しているのでしょうか?

回答を見ると5割が料飲店での忘年会への参加を見込んでおり、複数回(「4回以上」と「2~3回」の計)参加予定の方が全体の約3割を占めた。

一方で半数が「0回」と回答しています。コロナ禍の今年は飲食店での忘年会を厭わない方と、まったく参加するつもりがない方に2分されているようだ。

 

 

幹事はコロナ対策店を選び、安全な店であることを周知

次に店の選び方を見てみましょう。今年、幹事になったら忘年会の会場の店選びで重視することを、選択肢のなかから選んでもらったところ(複数回答)以下のような回答となった。

もっとも多かったのは「しっかり換気している」で66%。

「席と席の間を広くとっている」が62%。

「スタッフがマスクと手袋を着用している」が57%。

「手指やテーブルの消毒を徹 底している」が54%。

 

最近は多くの一流ホテルがニューノーマル・パーティプランを提案している。

テーブル内の席数を減らし、テーブル間の距離を広くとり、料理はコースや松花堂弁当で提供、ブッフェスタイルの場合はワゴンサービスを導入してブッフェコーナーの混雑を緩和するなどの対策を講じたプラン。

一般の飲食店でも同種の対策が講じられているかを確認し、安全な店を選ぶことが幹事の重要な役目になっています。

予約の際に「換気」「飛沫対策(席間の確保やフェンスの設置)」「消毒」「個別料理」をチェックし、案内する際はコロナ対策を講じている店であることを参加者に伝えるとよいでしょう。

 

 

幹事が促す2大NGは「直箸」と「大声」

続いて幹事として参加者にどんな注意を促すかを聞いた(複数回答)。

回答結果は以下。

コロナ禍では大皿盛りや鍋料理の場合には必須のマナーになりつつある、「直箸をしない」が65%

次に「大声で話さない」58%。

「席の間は広く開ける」51%と飛沫感染を予防するための注意喚起が続いた。

「注ぎ合い(お酌)はしない(47%)」。

「席を移動しない(43%)」が上位に入ったのは、お互いの距離が近くなり濃厚接触になりがちだからでしょう。

ただ、交流を制限しすぎるとインフォーマルなコミュニケーションを増やすという忘年会の意義を薄れさせかねない。

「直箸をしない」「大声で話さない」「席の間は広く開ける」の徹底を第一とし、徹底できない場合には「注ぎ合い」と「席の移動」を禁止すると、ルールを2段階で用意しては如何?

 

 

ホームパーティのホストは「除菌」と「個別食化」を徹底

ところで今年、自宅に友人を招いて忘年会やクリスマスパーティをする方はどれくらいいるのでしょう。

 

 

アンケートでは「何度かやる」が7%。

「一度くらいやる」が29%で合わせて36%。

ほぼ3人に1人が開催すると予想した。

 

さらにその際にどのような気配りをするか聞いたところ、以下のような回答に(複数回答)。

消毒の励行と個別食化に回答が集中した。

「玄関に手指の消毒薬を置く(58%)」。

「食卓に除菌シートを用意(44%)」。

後者は「料理は最初に取り分ける(54%)」。

「回し飲みはしない(49%)」。

「鍋やホットプレートの料理は出さない(42%)」など。

 

 

また、今年はオンライン飲み会が広がったが、「オンライン忘年会をやると思うか?」という質問の回答は以下。

「やると思う」が24%(「何度かやる(9%)」と「一度くらいやる(15%)」)。

4人に1人がオンライン忘年会に参加しそうだ。

そして上手に進める工夫として「終了時間を決めておく」が48%と群を抜いて多く上げられた。

 

コロナ禍で助かったことは「誘いを断りやすくなった」がトップ

最後にコロナ禍で「助かった」と感じることを聞いたところ、「誘いを断りやすくなった」が34%でトップ。

「忘年会がなさそうでほっとしている」30%。

「二次会を断りやすい」25%と続いた。

コロナ禍はほんとうに参加したい飲み会を選ぶ方便となっているようだ。

 

【調査概要】

調査時期:2020/11/16~11/20

調査方法:インターネットアンケート

サンプル数:105人(お酒好きな人)

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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