米国の『タイム』誌より「花のピカソ」と評されたいけばな草月流初代家元・勅使河原蒼風。
いけばなに多大な革新をもたらし、 その生涯のすべてを創造活動に捧げた蒼風家元の軌跡と作品を紹介する展覧会を、 いけばな草月流の新しい拠点として京都に誕生した草月WESTにて開催。
会場では、 木彫や書などの勅使河原蒼風作品およそ20点とともに、 第四代家元・勅使河原茜による蒼風いけばなの再現作品を展示。
勅使河原蒼風の生涯
勅使河原蒼風は華道家・勅使河原久次の長男として1900年に生まれる。
幼いときからいけばなの指導を受け、 やがて卓越した才能を発揮し、 注目を集めるようになるが、 型通りにいけるそれまでのいけばなに疑問を持ち、 父と決裂して、 1927年草月流を創始する。
1928年、 蒼風は銀座千疋屋で第1回草月流展を開催し、 軽快でモダンな花が評判となり、 NHKラジオのいけばな講座を担当、 この放送や以後の草月展を通じて草月流いけばなが広く知られるようになる。
戦争中は活動停止を余儀なくされるが、 1945年「勅使河原蒼風、 小原豊雲二人展」を皮切りに戦後の活動を開始。
50~70年代にかけて、 欧米各地で展覧会やデモンストレーションを精力的に行い、 いけばなを世界的な文化に高めた。
60年にフランスの芸術文化勲章、 61年にはレジオン・ドヌール勲章、 62年には芸術選奨を受賞する。
また、 その活動はいけばなに留まらず、 彫刻、 絵画、 書、 と幅広い創作を最晩年まで続ける。
いけばな草月流とは
草月流は、 従来のいけばなに疑問を持ち、 「個性」を尊重した自由な表現を求めた初代・勅使河原蒼風家元によって、 1927年に誕生した。
「いつでも、 どこでも、 だれにでも」、 そしてどのような素材を使ってもいけられるのが草月流。
現在は、 第四代・勅使河原茜家元のもと、 子どもたちへの指導や「いけばなライブ」などの取り組みとともに、 新しいいけばなの魅力を発信する流派として世界中で親しまれている。
草月WEST
いけばな草月流の新教室「草月WEST」は、 2020年8月1日にグランドオープンを迎えました。
京都駅から西へ約2キロ、 京都市による再開発が進む今注目のエリアに建つホテルエミオン京都1階にて、 いけばな教室として、 展示空間として、 イベント空間として、 草月流ならではの個性を尊重する自由な創造をサポートし、 今までにないいけばなの楽しさをお伝えして参ります。
概要
名称:草月WEST Exhibition No.1 特別企画展 勅使河原蒼風「花のピカソ」と呼ばれた男
会期:2020年8月11日(火)~16日(日) 午前10時 ~午後8時 ※最終日は午後5時まで
会場:草月WEST
〒600-8842 京都府京都市下京区朱雀堂ノ口町20-4 ホテルエミオン京都1階
TEL:075-366-3647
入場料:300円
※草月会員は無料。 受付で会員証をご提示ください
※新型コロナウイルス感染防止のためマスクの着用をお願いいたします。 また、 3密を避けるため、 入場をお待ちいただく場合がございます。 何卒ご了承ください。
勅使河原蒼風の代表作品などをいけばな草月流公式ホームページにて掲載。
編集・構成 MOC(モック)編集部
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