『ズルい恋愛心理術』など話題の著書多数のメンタリストであるロミオ・ロドリゲスJr さんのインタビュー後編。
名門・香港大学で超人気のメンタリズム講義を持つなど、アジア最強のメンタリストのロミオ氏に、デートなどで使いたい恋愛テクニックを聞いてきました。
異性にモテるための仕草や恋愛関係をステップアップしていくための心理術に注目です!
メンタリズムを恋愛に応用するテクニックを教えてもらいたいのですが。
ロミオさんのワイルドなビジュアルで行動心理学を駆使されたら……、
はっきり言ってモテるでしょう。
ただのオッサンですよ(笑)。
と言いつつ、ご自身の生活で行動心理学を恋愛に活用したことは?
めちゃくちゃあります(笑)。
妻との関係がまさにそうですね。
いかにして夫婦関係で主導権を握るか……。
実証済みなんですね(笑)。
たとえばどのようなテクニックを?
女性は、声フェチが多いんですよ。
隠れ声フェチだという女性は少なくありません。
男性は女性と話すときは声を低めにするのがいい。
スピードは早口よりゆっくりとしたトーンで。
でもベストなのは、男性がしゃべるより女性にしゃべらせること。
男性は聞き役にまわったほうがいいです。
女性は井戸端会議をするでしょう。
男性と比較して、女性はしゃべるのが大好きです。
情報を出し入れして、喋っているとストレスが解消されるという女性も多いです。
「私の話を聞いてくれる」「私に共感してくれる」そんな男性だと思わせると、いい印象を持たれます。
ロミオさんは著書で「脳の情報は書き換えられる」と仰っています。
相手の脳に勘違いさせることで自分にとっていい状況に持ってくるというのは、恋愛ではどのようなシーンが想定されますか?
僕が妻によく使っていたのは、結婚というキーワードを会話に埋め込むこと。
結婚する前に、僕は彼女によくこう言っていたんです。
「昨日、俺たちが結婚している夢を見た」と。
これを会うたびに言っていました。
「私たちは結婚する」もしくは「結婚するのではないか」という勘違いを彼女の脳に起こさせるんです。
会うたびに言われていたら、そんな気になりませんか?
会うたびに言われると……。
「結婚」の二文字が脳内で徐々に色濃くなってきそうです。
最初は「え~、本当?」となるのですが、そんな気になってくるものなんです。
ただし、ストレートにキーワードを投げても弾かれることが多いといえます。
一番いいのはサブリミナル的にキーワードを会話に埋め込むこと。
何気ない話をしながら「結婚」というキーワードを出すんです。
自分たちの話じゃなくてもいいですよ。
「友達の結婚式に出たんだけど、花嫁さんがすごくキレイで幸せそうだった。
結婚って、めっちゃいいよね~」で、結婚の話はその場では終わり。
別のトピックに切り替えてしまいましょう。
これを何度か繰り返していくわけです。
相手にアピールしたいキーワードをサブリミナル的に埋め込む。
それを続けていくことが大切ですよ。
脳がキーワードに馴染むようになるんですね。
そうです。
いきなり「結婚しましょう」と言うと、相手は「この人と結婚していいのだろうか」と自分ごとのように考えます。
もし結婚に対して心の準備ができていないと弾かれます。
もちろん、準備ができていればすんなり結婚することもありますよ。
まだ付き合っていない人にも有効でしょうか。
たとえばデートに誘いたい相手に「一緒に出かける夢を見たんだけど楽しかったよ」というような。
有効です。
女性から男性に対しても使えます。
サブリミナル的に埋め込むことがポイントですから、最初はあまりガンガン行かないほうがいいです。
冗談のように軽いトーンでキーワードを埋め込んでいきましょう。
ヒット&アウェイです。
メンタルが身軽でないと上手くいきませんね。
盲目的に「好きだー!」となってしまうと自分を抑えられないですから。
心に余裕を持って、ヒット&アウェイ。
そうですね。
急がば回れじゃないですけど、結果を出したかったら遠回りしましょう。
女性から男性、男性から女性というように男女で有効的なアプローチは変わりますか。
男性は主に言葉の方がサブリミナル効果は高いです。
埋め込みたいキーワードを何にするか決めましょう。
結婚なのかデートなのか、考えてください。
結婚した先にどんな幸せなことが待っているかが伝わるようなキーワードを会話に埋め込みます。
女性はちょっとしたボディタッチが効果的。
ちょっと二の腕を触られたら男性は「俺のこと好きなのかな」と思いませんか?
気になる男性にアプローチするなら、まずは二の腕や胸。
「胸筋すごいですね」とか言いながら軽めのタッチがいいです。
太ももは……、ハードルが高いですね。
ロミオさんはマンツーマンで恋愛指南を頼まれることはありますか?
恋愛指南は「自分でなんとかしなさいよ」と思うので、していません(笑)。
ビジネスのコーチングは希望があればマンツーマンしていますよ。
その場合はネゴシエイトとトークの仕方、信頼を得るためのコールドリーディングを教えます。
それでは貴重な恋愛アドバイスをもうひとつ。
大人の恋愛では、デートの先のことも考えたくなります。
たとえばセックスのお誘いで洗練されたアプローチをするには?
セックスについては、出会ったばかりの最初のうちにキーワードを埋め込もうとしない方がいいです。
サブリミナル的にアプローチするとしても、それは実際にセックスをしてからの話です。
急がば回れの精神ですね。
誘い方に自信がない人のためにアドバイスをするとしたら?
セックスに関しては雰囲気作りが重要ですから、あまり下手なことをしない方がいいです。
それでも「今日はセックスしたい」という日があって、サブリミナル的なアプローチをしたいのであればその日にキーワードを埋め込みます。
長いスパンで埋め込むのではなく、その日の食事中にキーワードを埋め込むんです。
行為する1~2時間前くらい直前です。
いい雰囲気になったら「今日抱きたい」と言ってしまうのがいい。
くれぐれも、ちゃんと雰囲気をつくってからですよ!
そして「NO」と言われたら引き下がりましょう。
ヒット&アウェイで、今度は長期戦に切り替えですね。
断られたから無理だと決めつけてしまわなくてもいい?
みなさん焦り過ぎかなと思います。
モテる男は長期戦ができるのかも!
しつこい男という意味ではなく、モテる男。
たぶんそうです(笑)。
人間関係が続いている限りはチャンスがありますから、自分から関係性を切らなくていいと思うんですよ。
ビジネスの営業と一緒です。
いきなり訪問して「うちの商品を買ってください!」では買ってもらえない。
信頼構築というと普通のことのように聞こえますけれど、何回も足を運び、顔を向い合せにしているうちに信頼が得られるのと同じですね。
肝に銘じます!
ロミオさんのメンタリストの活動はこれからどんな予定がありますか?
パフォーマーを続けつつ、「SIMS」というメンタリスト養成スクールでいろいろなメンタリストを育てていくつもりです。
恋愛も信頼関係あってこそ。
相手の信頼を得るためにメンタリズムを活用すれば、お互いにとって素敵な関係性を構築できるよう。
声のトーン、サブリミナル的キーワード、焦らない心。
ロミオ氏のメンタリズムで恋愛を楽しんでみてください。
写真:横山君絵 文:MOC編集部
編集・構成 MOC(モック)編集部
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