AP通信社の海外広報サービス部門は、 福島県における東日本大震災からの復興物語3話を、 マルチフォーマット(映像・写真・記事)で制作。
3月9日より、 APのニュース配信網を通じて世界主要メディアに配信し、 AP通信ニュースアプリやウェブでも記事広告として紹介している。
AP海外広報サービスは、 ニュース編集部門と切り離されており、 コンテンツ制作はAP通信海外広報サービスの専門契約スタッフによって行われている。
本プロジェクトでは、 東日本大震災から9年目を迎えるにあたり、 「高糖度の桃」、 「浪江酒の復活」、 そして400騎以上の馬と鎧兜姿の騎士が疾走する神事「相馬野馬追」の、 3話の復興物語に注目。
福島県の協力のもと、 海外のメディアに興味を持ってもらえる視点でストーリーを考えて制作した。
AP海外広報サービスのアジアセールスマネジャー、 クリエイティブコンサルタントである津田千枝は、 「世界のメディアは今、 ヒューマン・ストーリーにとても興味を持っています。 震災後に頑張っている人々の姿を伝え、 それによる経済や文化の復興に焦点にあてたこの復興物語3話は、 世界の人々の心に響くでしょう。 」と話している。
福島県は、 3月26日から始まる聖火リレーのスタート地点であり、 7月に開催されるオリンピックの野球、 ソフトボールの会場です。 また、 今年の相馬野馬追は、 オリンピックと同時期に開催予定だ。
制作した映像のご紹介 (YouTube):
「高糖度の桃」(01:57)
2011年の東日本大震災以降、 福島の美味しい桃を復活させようと頑張っている桃農家の物語。
付加価値をつけるために高糖度の桃栽培に専念し、 最高32.9% の糖度の桃を作り上げた古山浩司さん。
震災前は福島だけだった販売先を、 ホームページを立ち上げ全国に展開、 更に桃密ポップコーンなどの加工品も新しく開発して、 売上を震災前の3倍にした菱沼健一さん。
来園者と直接のコミュニケーションを大切にし、 新鮮な桃パフェと笑顔で福島の桃の良さを伝え続ける観光農園の佐藤清一さん。
皆さんの福島桃への愛情と努力がまっすぐに伝わってくる物語です。
「浪江酒の復活」(02:15)
福島県浜通りにある浪江町。 請戸港の漁師や地元民に親しまれていた鈴木酒造店の自宅と酒蔵は、 2011年3月、 15mの津波により全て失われてしまった。
そんな中、 震災の約2か月前に、 研究目的で福島ハイテクプラザに送っていた「酒母」が残っているという知らせを受け、 震災前の浪江酒の再現に向けて動き始めた。
まずは酒母から酵母を取り出すことに成功。
浪江の米と水と、 そして奇跡的に残っていた酵母を使って、 現在住んでいる山形県の酒蔵で、 オール浪江のお酒「LANDMARK」を造り始めた。
震災10年目の来年には、 浪江での酒造りの復活を目指している。
「相馬野馬追」(01:27)
毎年7月下旬に福島県相双地方で開催される神事「相馬野馬追」。
1000年以上続く古い伝統的なお祭りで、 本祭りでは400騎以上の馬により、 「お行列」「甲冑競馬」「神旗争奪戦」などが開催される。
戦国時代を彷彿とさせるお祭りの風景は、 海外の方だけでなく日本の皆さんにももっと知ってもらいたい伝統文化。
震災で両親と祖母を亡くされた高橋祐一さんは、 この神事を継承し、 子供たちに伝えていくことが自分の使命だと、 力強く話していた。
今年の相馬野馬追は、 東京2020オリンピック開催時期と重なるので、 多くの海外からの来訪者にも観ていただきたい神事だ。
編集・構成 MOC(モック)編集部
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