日本科学未来館は2020年3月7日(土)~4月5日(日)、「震災と未来」展 ~東日本大震災9年~ を開催する。
あの日の“記憶”を、次のハザードに直面する“私たちの明日”と重ね合わせ、防災・減災の必要性を「自分のこと」としてとらえてもらうことを目指す企画展となる。
2011年3月11日の東日本大震災から9年。
多くの尊い命が失われただけでなく、地域社会にも大きな傷跡を残した。
その後も数多くの災害が発生したが、首都直下地震など近い将来の発生が予測されている災害もある。
日本で暮らす私たちは常に大きな災害に直面するリスクを抱えている。
本展では、東日本大震災にまつわる記録や今後の災害を想定した報道などNHKがこれまで蓄積してきた映像や資料を展示。
行政機関が発信してきた防災情報などを、臨場感あふれる映像や、大型立体模型などさまざまな展示を通じて紹介する。
展示のみどころ
本展は、3つの展示ゾーンを通じて、過去の“記録”を見つめなおし、その記録を“記憶”としてとらえなおす。
そのうえで科学的な未来予測をもとに、“私たちの明日”に必要な防災・減災を「自分ごと」として考える構成となっている。
ゾーン1:“東日本大震災”をふりかえる
東日本大震災の被害の大きさを後世に伝えるために、現地で解体されずに保存されている岩手県宮古市の“たろう観光ホテル”や宮城県山元町の“中浜小学校”など「震災遺構」について、その場にいるような高精細な8K映像を上映。
また地震発生から72時間をニュース映像などで振り返り、あのとき、何が、どのように起こったのかを見つめなおします。
▽「震災遺構」8K記録映像より
ゾーン2:Town of Memories – 記憶の街
失われてしまった街や集落を、住んでいた人々の思い出とともに「記憶の街」として復元しようというプロジェクトから生まれた岩手県陸前高田市の500分の1復元模型に、プロジェクションマッピングと大型映像を組み合わせたインスタレーションを設置。
災害の記録を人々の記憶としてとらえなおします。
▽「失われた街」復元模型プロジェクト陸前高田復元模型撮影:太田拓実
ゾーン3:あなたの未来を考える
想定されている災害のうち首都直下地震を取り上げる。
震度分布や建物の倒壊、焼失など内閣府が公表した被害想定を、そこにいるであろう“私たち”の目線で描いた番組とともに紹介。
さらに東京都が発信してきた防災情報をパネルなどで展示し、具体的な防災・減災の方法を考える。
▽NHKスペシャル「パラレル東京」より
概要
タイトル : 特別企画「震災と未来」展 ~東日本大震災9年~
会期 : 2020年3月7日(土)~4月5日(日) ※3月10日(火)、3月17日(火)は休館
開館時間 : 10:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
場所 : 日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
入場料 : 無料
■関連情報 常設展示「100億人でサバイバル」に福島第一原子力発電所事故に関する展示を追加
日本科学未来館は、東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所の事故でもたらされた被害とその後の事態の進展、そして復興の歩みについてタッチパネル端末で学べる展示を、常設展示「100億人でサバイバル」に追加する。
原発事故から教訓を学びとり、安全な社会をどう築いていけばよいか来場者と考える。
日時 :2020年3月20日(金・祝)~
場所 :日本科学未来館 5階 常設展フロア
入館料:常設展をご覧いただくには、大人630円、18歳以下210円が必要となります。
編集・構成 MOC(モック)編集部
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