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東日本大震災の復旧プロジェクトが、日本ユネスコ協会連盟「プロジェクト未来遺産2018」に登録。

 

 

宮城県気仙沼市内湾地区で、東日本大震災の被害にあった国登録有形文化財群の復旧などをめざす一般社団法人 気仙沼風待ち復興検討会が取り組んでいる、被災した6棟の店舗・住居を再生させる「気仙沼港と風待ちの風景~歴史的建造物の復興プロジェクト~」が、地域の文化・自然遺産を未来へと守り伝える「プロジェクト未来遺産2018」への登録が決定し、公式発表がリリースされた。

 

 

「プロジェクト未来遺産」とは、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟が「未来へ伝承すべき遺産」として、100年後の子どもたちに地域の有形・無形の文化や自然を残し、伝えていくことを目的に、「未来遺産運動」としておこなっているプロジェクトである。

10周年を迎えた2018年は、15のプロジェクトが応募され、その中から4つが登録されました。その1つが、「気仙沼港と風待ちの風景~歴史的建造物の復興プロジェクト~」となる。

 

 

 

「風待ち(かざまち)」とは、東日本大震災の津波により被災した気仙沼市の港町で、船出に向いた風を待ったことに由来する。

繁栄を謳歌した昭和初期には和風洋風の多くのモダンな建物が建てられ、その歴史的価値が高く評価されていたが、 東日本大震災の際に起きた津波により多くが壊滅的な被害を受けた。

 

 

 

これらの歴史的建造物の保存に向けた活動が震災以前からおこなわれていたことを背景に、気仙沼風待ち復興検討会では、被災した6棟の店舗・住居(国登録有形文化財)を再生させる取り組みを始めた。

地域一帯をミュージアムに見立てた「まちなか美術館」の実施や、所有者等が案内をおこなう「ヘリテージウォーク」等、再生された文化財群を活用した復興まちづくりが認められ、今回の登録に至った。

 

 

 

国登録有形文化財「男山本店店舗」、「千田家住宅」の再建に向けたクラウドファンディングも

気仙沼風待ち復興検討会では、2018年12月20日から、資金を募るためのクラウドファンディングも開始しました。復旧に取り組んできた国登録有形文化財の店舗・住居6棟のうち、基金や募金で4棟までは再建できたが、風待ちのシンボルである老舗酒蔵の「男山本店店舗(おとこやまほんてんてんぽ)」、それに「千田家住宅(ちだけじゅうたく)」の2棟はまだ再建が実現できていない。

今回のクラウドファンディングでのご支援を通じて、2019年の春着工、2020年3月の完成を目指している。

 

 

▼ クラウドファンディングページ(クラウドファンディングサイト「未来ショッピング」)

https://shopping.nikkei.co.jp/projects/kazamachi

 

▼「東日本大震災の津波で大破した気仙沼市・風待ち地区の国登録有形文化財『男山本店店舗』『千田家住宅』の再建・活用をめざすプロジェクトを12月20日に開始!」

(2018年12月20日付プレスリリース)

https://www.value-press.com/pressrelease/213329

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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