人生100年時代を楽しむ、大人の生き方 Magazine

台湾における表現の自由展!!牧歌的雰囲気の中、全土を周遊しながら台湾愛を深める巨大な企画展は12月15日まで。

 

 

 

ロマンチック台三線芸術祭限定の「山歌列車 San Go 」が、新竹の竹東駅から内湾までの6つの駅を巡り、一つの美術館に変身!

電車に乗って、アートにあふれた台湾の古い町並みと屋台グルメツアーを楽しめる!!

今回の芸術祭では、芸術祭の10エリアの中で唯一電車で芸術祭を楽しめる「鉄道美術館」が発表された。

期間中、 芸術祭限定の特別列車「山歌列車 San Go 」が内湾線6つの駅を巡り、 合計25件のアート作品が展示される。

 

 

ロマンチック台三線術祭は5つの県と市、 10の町、 全長150kmにまたがり、 秘境や古跡でランドアートが楽しめる台湾最大規模の芸術イベントである。

さらに、 芸術祭限定の「東方美人茶」味のチョコレートや台湾ヤマネコ「石虎」をモチーフにしたデザインの限定台湾ビールがある。

12月15日まで、 台三線でアートを見ながら、 ゆったりとした時間を過ごし、 里山の風景や百年の歴史のあるお茶など、 客家文化を体験しよう。

 

 

 

 

6つの駅をまたぐ特別な列車に乗り、 客家集落とアートを堪能できるツアー

鉄道美術館は新竹県の台鉄内湾線、 「竹東」(ジュードン)駅から「内湾」(ネイワン)駅まで開催されている。

内湾線は台三線をまたぐ鉄道の線路で、 昔は、 木材や炭鉱を山から平地まで運送する役割があった。

今回は4つの車両があるアート列車「山歌列車」が内湾線の「竹東(ジュードン)」、 「横山(ハンサン)」、 「九讃頭(ジョザントウ)」、 「合興(ハーシン)」、 「富貴(フーグェー)」、 「内湾」の6つの駅を巡り、 合計25件の客家文化にまつわる芸術作品を見ることができる。

また、 竹東駅で芸術祭限定の「内湾線ワンデーパス」が販売されている。

 

 

 

 

今回の芸術祭のための特別なラッピング列車「山歌列車 San Go」は、 4車両あり、 木目調のデザインは、 林業により栄えた内湾の歴史を呼び起こす。

車両内の床は、 日本統治時代に描かれた竹東の地図、 窓は書道家何景窗(ホウ・ジンチュアン)氏が書いた有名な客家民謡「山歌一條路」の歌詞である。

内湾鉄道美術館のキューレーター李明道(リー・ミンドウ)Akibo氏が、 「このデザインは、 内湾の昔のスピリッツを込めた客家文化への新しい想像であった。

このような形の作品を通じて、 客家文化に対する想像を増やしたい」と語った。

山歌列車の窓から外を見ると、 「山歌一條路」の歌詞と田んぼの景色が重なる。

 

【アクセス】

台湾鉄道で行く場合:「新竹」駅→「竹中」駅→「竹東」駅。

「竹東」駅から、 内湾線の「横山」、 「九讚頭」、 「合興」、 「富貴」、 「内湾」駅で降りる。

※竹東駅で芸術祭限定の「内湾線ワンデーパス」が販売されている。

 

 

 

苗栗(ミアオリー) ・大湖(ダーフー)エリア

 

 

屏東(ピントン)県出身の先住民族のアーティスト安聖惠(アン・サンホゥエ)氏が、 あえて住民たちの交流の場であるお寺と樹齢百年の木の下を選び、 白い糸で織ったランドアート《編織記憶》を自らの手で作成した。

彼女は、 「旅人はぜひ靴を脱いで、 座ったり、 横になったり、 この家のような空間でゆっくりとした時間を過ごしてください」と語った。

また、 同じく先住民族のアーティスト、 花蓮(ファレン)出身の伊祐噶照(イーヨーガージャオ)氏が、 100坪の木によって廃墟になっていた東屋をリノベーションした《生命の痕》という作品が園内にある。

種が地面に落下したような外見は、 客家人がこの土地で根付いたことを象徴する。

また洞窟の形は、 昔客家人が開発した穿龍水圳の形をインスピレーションとして作られた。 作品の中に机と椅子もあり、 本来の東屋の機能はそのまま残され、 住民と旅人はゆっくりお茶を飲みながら交流ができる。

 

 

【アクセス】

台鉄「苗栗」駅→「大湖、 卓蘭」ゆきの5656苗卓線バスで「大湖農村休閒酒莊」バス停→大湖農村休閒酒莊の駐車場で芸術祭のシャトルバスに乗る。

※芸術祭のシャトルバスの運行は土日のみ。

※発車時間:8:00 9:00 10:00 11:00 13:00 14:00 15:00 16:00

 

 

 

新竹(シンジュー)・ 北埔 (ベイプー)エリア

 

 

新竹北埔老街(ラオジエ)*1は、 約200メートルを歩くうちに7つの古跡と遭遇すると言われている、 台湾一古跡密度が高いエリアである。

その街並みの中にある百年以上の歴史を持つ慈天宮(チーテンゴン)裏の小道に、 スペイン人アーティストであるイサカ・コルダIsaac CORDALが制作したミニ彫刻、 9人の小人が様々な場所に潜んでいる《街道物語》という作品がある。

 

 

それぞれの小人の顔、 表情と服装は全て異なっていて、 旅人は古跡で宝探しをするように、 この作品を楽しめる。

*1老街:古い街並みを残す通りのことを指し、 立ち並ぶ伝統建築やその土地に根付く昔ながらのローカルグルメが人気を集めている。

【アクセス】

高鉄「新竹」駅から、 「台湾好行」バスの獅山線5700に乗り、 「北埔老街(北埔下町)」で降りる。

 

 

 

桃園(タオユェン)・龍潭 (ロンタン)エリア

 

 

龍潭で一番の繁華街だった三坑(サンコン)老街の永福宮(ヨンフーゴン)前に、 日本人アーティスト增田拓史氏の《三人力車計画》が進行している。

旅人は彼が自分で作った人力車に乗って、 老街や田んぼ、 客家集落の風景をゆっくりと堪能することができる。

このプロジェクトのインスピレーションは、 日本統治時代の俥夫の大半は台湾人、 乗客の大半は日本人だったことから、 自ら台湾人を引っ張る人力車企画を考案した。

しかし、 日本人が台湾人を引っ張ることだけではなく、 この特別な人力車の席にはペダルが付いている。

乗客も一緒に力を合わせることで、 平等な関係を強調しながら、 人と人との繋がりの大切さを表現した。 增田氏は、 毎週土日に三坑老街に登場し、 旅人と一緒に街を巡る。

三坑老街の近くの田んぼ前に、 日本のアーティスト景山健氏の作品《自然と共生共有》が佇んでいる。

景山氏の中では、 自然と共生をする理想に到達するまで時間がかかるため、 この作品は住民や旅人と一緒に時間をかけて作った。

彼は最初の骨組を竹で作り、 外観は住民や旅人が割り箸でできたたくさんの三角椎体で積み重ねていく。

この作品の制作はまだ続いていて、 現在までに約6万膳くらいの割り箸が使われた。

 

 

靴を脱ぎ、 藁の香りに包まれ、 母体のような安心感のある空間で、 自然と一つになる体験をしよう。

 

【アクセス】

桃園中壢(ヂョンリー)バスターミナルで、 「台湾好行」バス石門水庫線503に乗り、 「三坑老街」バス停で降りる。

 

 

 

歴史、 産業、 人文の魅力溢れるロマンチック街道

 

 

「ロマンチック台三線」は、 桃園と台中をつなぐ、 全長150kmの道である。

山あいには、 16の客家の集落が散在し、 台湾の客家文化において最も重要な道である。 19世紀、 台湾茶や樟脳(しょうのう)の輸送ラインとして、 台三線は重要な産業道路であった。

現在では、 南北を貫くだけでなく、 過去と現在を繋ぐロマンに満ちた「ロマンチック台三線」は、 芸術祭を通じて、 昔ながらの里山風景や伝統建築、 百年に及ぶ客家文化を発信する。

将来、 里帰りしてこの土地で暮らす若者が増えることについても期待ができ、 彼らが様々な方法で、 この地に新しいロマンチックなストーリーももたらすことだろう。

 

 

国家レベルのロマンチック台三線芸術祭は、 12月15日まで

2019年10月19日、 蔡英文総統の演説とともに、 第一回目のロマンチック台三線芸術祭の幕が上がった。

新竹県の横山エリアの「内湾鉄道美術館」以外に、 台三線が通った台北、 桃園、 苗栗、 台中など、 合計5つの県市、 10のエリアで、 50以上の芸術作品と100以上のカルチャー体験が堪能できる。

アートを通じて、 歴史のある客家文化の魅力、 グルメ、 音楽や文学などを人々に発信する。

 

 

「時間なら、 たっぷりある」をテーマに、 旅人がアートを通じて、 客家集落のゆったりとした食、 旅、 ライフスタイルが体感できる。 今回の芸術祭の作品は、 横になって昼寝ができるとか、 中に座ってお茶を一杯飲めるとか、 古跡の中に潜んだ作品の宝探しができるとか、

「時間をかけてもらう」、 「ゆっくり過ごせる」ようなランドアートが多い。

 

 

 

ロマンチック台三線芸術祭 開催概要

会期:2019年10月19日ー12月15日,58日間

イベント範囲:台北、 桃園、 新竹、 苗栗、 台中,5つ県市

イベントエリア:台北、 龍潭、 関西、 竹東、 横山、 北埔、 峨嵋、 獅潭、 大湖、 東勢,合計10の地域

 

 

編集・構成 MOC(モック)編集部
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