横山美術館は、 明治・大正期の輸出陶磁器を中心に展示する横山美術館において、2020年3月１4日より企画展「京焼・その技が歴史をつくる」を開催。
伝統を守りながら革新的な陶磁器を生み出そうと研鑽を重ねた、近代京焼の美の世界を紹介する。
江戸時代の京都では仁清や乾山に代表されるように、 雅やかな文化と精緻な技に培われた品格ある陶磁器がつくられてきた。
しかし、 明治維新によって首都機能が東京に移されると、 天皇をはじめとする上流階級も東京へと転居し、 京焼は従来の高級陶磁器の購買層を失ってしまった。
そこで、 粟田では錦光山宗兵衛(きんこうざんそうべえ)らが海外市場に目を向け、 京都ならではの洗練された美意識で薩摩焼を華やかに装飾した「京薩摩」をつくって、 高い評価を得ることに成功した。
また、 松風嘉定(しょうふうかじょう)や七代錦光山宗兵衛の主導で明治29年(1896)に京都市陶磁器試験場が設立され、 エリート技師たちが当時の最先端技術をリードしていった。
本企画展では明治・大正時代を中心に、 伝統を守りながら革新的な陶磁器を生み出そうと研鑽を重ねた、 京焼の美の世界を紹介する。
編集・構成 MOC（モック）編集部
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